初めて旅館浴衣を作る方の場合、納期いっぱいでお話を持ってくる場合がほとんどです。
初めて旅館浴衣を作る=旅館・ホテルがオープンする、ということですので、他にも色々と決めなければいけないことが多く、となると浴衣などの衣料は後回しになってしまいがちになります。
今回、お話をいただいてから納品日までが約1ヶ月・・・
どうしよう、新規で型を作るのに2週間、プリントで2週間、縫製で2週間の、1.5ヶ月が普通です。
先に名前が入らなくても良いとの話を聞いておりましたので、では定番の浴衣の型を使ったらどうでしょうかと提案いたしました。
定番在庫である浴衣の型を使えば、型を作る時間が短縮できます。
早速選んでいただいたのが、「折り鶴柄」。
こちらの浴衣は、定番品ですとサイズごとに色が異なります。
中サイズ:エンジ、大サイズ:紺、特大サイズ:緑、 と言った感じに分かれているのです。
基本はサイズごとに色が別れていますが、今回はこの型を使って生地を作るわけで、同じ色でサイズを作り分けすることもできます。
またカタログ以外の色で作ることも可能です。
黄色とか、茶色とか色を変えて作るのも、手軽なオリジナル浴衣となります。
でも今回は、男性用で紺を3サイズ、女性用で小豆色を3サイズ、作ることとなりました。
型が決まれば、先に染めを始めます。
生地が上がってくる間に、作るサイズを決めます。
旅館浴衣には、決まったサイズごとの身丈はありません。A旅館の中サイズは、身丈140cmでもBホテルの中サイズの身丈は145cm、といった感じでそれぞれの旅館・ホテルで違います。
サイズを決めるには、どんなお客様が多くいらっしゃるのか。
お年寄りが多い場合は全体的に小さめ。
若い人が多い場合は全体的に大きめ、といった感じ決めていきます。
生地が上がってきたタイミングでサイズが決定しました。
納品日まで一ヶ月。
生地がおもったよりも早く出来上がったので、縫製も順調に進み、少し余裕を持って作ることができました。
定番の浴衣の型を使う場合の利点として、
1、型代がいらない。
2、納期が短縮できる。
3、カタログと同じ色で作るのなら、基本のロット以下の数で作ることが出来る。
どうしても、「オリジナル浴衣はオリジナル柄で!」となりますが、定番柄の型を使うのも一つの方法です。
あつまる阿蘇赤水高原ホテル
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