浴衣も着物の一つの種類です。
基本的に着物は小幅生地にて仕立てられますが、その小幅生地が何cmかというと実は色々有ったりするのですが、旅館浴衣によく使われる「別岡」の小巾生地は”36cm”の巾となっています。
旅館浴衣に使われる生地の巾は、大きく分けて3種類。
小巾:36cm
二巾:72cm
三巾:108cm
ご覧になってわかるように小巾生地の36cmが基準となって、その二倍、三倍となっているのです。
36cmの小巾生地を使って衣服を作るのは、日本だけしかありません。
なので生地の生産が海外に移った時も、他の巾の生地は他の輸出国向けの商品と混同して作ることができたのですが、小巾生地だけは日本国内向けの生産となりました。
さらに36cm巾となると、日本国内でも旅館浴衣だけしか使われず、旅館浴衣専用生地として作られていました。
ちなみに生地の幅によって、使われている糸番手も異なっています。(定番品の番手ですが)
小巾:経糸30番手/緯糸20番手
二巾:経糸30番手/緯糸20番手
三巾:経糸20番手/緯糸20番手
もちろん、小巾生地でも二巾生地でも「経糸20番手/緯糸20番手」の生地もありますが、それぞれの生地幅で一番流通してる生地は上記の様になります。
糸番手は、数字が大きい方が細い糸になります。
ということは、三巾の生地は経糸20番手/緯糸20番手ですので、小巾、二巾生地よりも厚くなります。
実は、メーターを超える生地幅の綿生地は、シーチングと同じです。
シーチングは、経糸20番手/緯糸20番手。
シーチングの方が大量に流通している生地なので、手に入りやすい「経糸20番手/緯糸20番手」を使って旅館浴衣も作られているのです。
上記の生地が一番一般的な旅館浴衣用の生地ですが、他にも生地はたくさんあります。
ですが、流通が少ない分高価になることをご了承ください。