旅館浴衣用の帯と、一般用の本仕立て浴衣の帯との大きな違いは「使用目的」です。
使用目的が違うため、諸々の違いが出てきます。
旅館浴衣用の帯 :寝間着の浴衣に使う。毎日、不特定多数の人が使う。洗濯物に紛れやすい。
本仕立て浴衣の帯 :外出着のポイント。個人が浴衣に合わせて使う。洗濯は基本的にしない。
本仕立て用の浴衣帯と言っても、実は着物の帯と同じもの。
浴衣という特殊な仕立の着物は無く、浴衣は生地が薄くて夏向きの柄の着物の事ですので、スーツのネクタイが冬でも夏でもその時々で柄を変えたりするように、帯も着物用の帯を浴衣に使います。
一方旅館浴衣用の帯は、寝るときに使うものですので、寝たときに邪魔にならないような素材で、不特定多数の人が使うものですので無難な色合いの、しかも洗濯物に紛れて洗濯されても大丈夫な耐久性のあるものになります。
Yahoo!ショッピング 旅館浴衣専用 ニット帯 日本製 業務用 こん 幅広タイプ 16✕280cm
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ニット帯は編み物でできている帯です。
厚地ポリエステル帯は織物、平帯は組物ですが、こちらの帯はポリエステル100%の糸を編んでいますので、収縮性がありしかも丈夫。
綿糸には収縮性がないのに、綿100%のTシャツが収縮性があるのは、1本の糸を編んで(毛糸のセーターのように)作られているから。
こちらの帯も糸自体には収縮性はありませんが、それを編んでいるから収縮性が生まれます。
収縮性があるので身体へのフィット感があり、あまり帯を結んだことのない人でも簡単に結ぶことが出来ます。
また巾が16cmもあり、これは四寸帯の巾とほぼ同じ。ですので着姿が本仕立ての浴衣に近いものになります。
結構良い帯なのですが、価格先行の業務用の業界ですので、やはり高い物はあまり売れません。
「宿泊時に選べる浴衣」に合わせて、この帯を出すととても良いと思うのですが・・・