弊社がメインにしている浴衣の仕立ては、縫製工場(縫製屋)などで縫製している定番の形の仕立てになります。
一人一人の体形に合わせて仕立てる、お誂え(おあつらえ)は基本的に行っておりません。
(基本的に、というのは、希望があれば和裁士さんを紹介いたします、という意味です。)
本来、浴衣は、着物屋さん、呉服屋さんで買うものです。
着物屋さん、呉服屋さんで生地を見て、気に入った生地を購入。そのまま仕立てまで着物屋さん、呉服屋さんでお願いするか、または自分で仕立てたり身近なところで仕立てができる人にお願いするものです。
ですが、バブル時くらいから仕立て上げられた浴衣が大量に売られ始め、浴衣=できているものを購入する、といった事が多くなりました。(洋服だって以前は自分で作る、作ってもらう人が主流でしたが、今ではできたものを購入するのが普通となりました。)
お誂えというのは、字の通りその人専用に着物をあつらえるということ。
裄や丈と言った基本的なサイズの他に、その人の体の厚みとか体形まで考えて、生地を切り縫製することです。
その人オンリーの着物になるわけですから、出来合いの浴衣と比べてとても着心地良い物です。
ですが、その人向けに一つ一つ手作業で作るわけですので、時間も金額もかかります。
一方、和裁士さんではなく縫製工場で作る場合、縫製単価を下げるために各パーツのサイズをそろえて、できるだけ縫製の手間がかからないようにして作ります。
そうしてできてきた浴衣は、価格は安い物の着心地はあまりよくありません。
人によっては丈が短かったり、袖が長かったり短かったり。前のあわせが足りなかったり、といった事も当然あります。
けどそれは仕方のない事です。
その分、安く購入できるのですから。
先に述べたように、弊社は基本的に縫製工場で浴衣を縫製します。
一人一人の浴衣ではなく、同じものを大量に求められるお客様に合わせて浴衣を提供しているからです。
例えば、100着の浴衣を作るとき、本来の作り方のように和裁士さんが一着ずつ作っていたら、時間もコストもかかってしまいます。
只でさえぎりぎりの納期で問い合わせが来ることが多いのに、100着で10か月かかります、なんてことになったらとても大変です。
なので弊社では、定番サイズ以外の物を少数希望されるときは、呉服屋さん着物屋さんで相談することをお勧めしています。
例えばの例でいうと、「20着で10サイズ」とか「6着で5サイズ」とかの場合です。
浴衣や着物の場合、定番のサイズは丈の違いになります。
ですので、S、M、Lといった定番サイズ以外の、丈の調整は特に問題ありません。
今までも、LL用、3L用として丈の長い物は承っております。
だけど腰回りが広い、胸囲がたくさんある、肩に肉がついている、といった体系の場合は、対応できません。
ていうか、これはもう一人一人違うために和裁士さんの仕事の範囲です。
和裁士さんがきちんと測って、それに合わせて縫製してもらって仕上げる、その一連の流れが必要な部類です。
「和裁士さんが近くにいない」といった場合もありますが、その場合は弊社が提供する生地をもって近くの呉服屋さん、着物屋さんに相談してください。
弊社では、仕立て上がりだけでなく、浴衣生地での制作・提供も行っております。
何度も言いますが、弊社ではお誂えはおこなっておりません。
縫製代を縫製工場並みに安く済ませたくって、あれこれお誂えレベルのサイズ展開を希望されても対応できません。
どのくらいのサイズ展開ならできるのか、個々に判断いたしますので、その場合は弊社までご連絡ください。