オリジナル浴衣のお問い合わせをいくつかいただき、そこでお客様とお話をして気が付いたのですが、オリジナル浴衣のデザインカタログというものが各社独自にあり、「オリジナル浴衣を作りたいのですが」と言われるとそのカタログを出してきて、じゃあどのデザインにしますか?という感じで作るのがオリジナル浴衣の制作と考えている人がけっこういらっしゃいます。
実際のところ、そのようなカタログはありません。
というか、カタログに載っているデザインならオリジナルではありません。
と、いうような話を、カタログを請求させるお客様には説明させていただいているのですが、ふと気が付くとオリジナル浴衣が欲しいと言っても普段浴衣を意識している人が少ないため、作業服や制服のようにカタログから選ぶイメージで問い合わせいただいているという事に気が付きました。
さらにカタログを請求されるお客様と話を進めてわかったことは、オリジナル浴衣の作り方を以下のように考えていらっしゃいます。
すでにプリントされた浴衣が何種類も何サイズも在庫されていて、その中からピンときたデザインの浴衣を選び、その浴衣へ名前やロゴをプリントする。
上の画像は、ユニフォームのカタログの抜粋です。
このユニフォームのようにカタログから選び、ワンポイントでプリントか刺繍を入れるのがオリジナル浴衣、というイメージらしいのです。
この方式は、お揃いTシャツやお揃いのユニフォームなんかも同じです。
プリントや刺繍を入れる場合、縫い目を避けて入れるのが基本です。
どこにでも入れられるわけではありません。
浴衣は縫い目が縦横に入っています。
プリントや刺繍を入れられないこともないのですが、その場所は非常に限られます。
なので、浴衣の場合は生地を作って、それを縫製することになります。
で、その生地を作るのは、すでにデザインされている物があるのではなく、一から型を作って染めたりプリントしたりします。
一からデザインを作りますので、やはりお客様がある程度のイメージを持っている事が重要になります。
そのイメージの手助けとして、HP上ではデザイン集を掲載しておりますし、以前作った浴衣のデザインも公開しています(パスワードが必要ですが)他にも、お客様自身でほしい浴衣のイメージ画像を持ってきて、それを基に作ったりもしています。
せっかくオリジナルの浴衣を作るのですから、やはり自身の好きなイメージで作るのが一番です。
で、そのためには、ご自身で資料を収集することも必要です。
お客様ご自身のイメージが決まっていない場合、結局浴衣を作らずに終わってしまう事もままあります。