新型コロナウィルス禍にて開催が危ぶまれていた、東京国立博物館 特別展「きもの」。
だいぶ遅くになりましたが、開催されたと聞いて行ってきました。
東京国立博物館 特別展「きもの」 :https://kimonoten2020.exhibit.jp/
この展示の事を知ったときから、ずーっと観に行きたいと思っていました。
だって、国宝や重文に指定されている着物が一同に観られるんですから、想像しただけで興奮してきます。
ただ場所は新型コロナウィルス禍の真っ只中の東京。
色々と考えてしまいましたが、行かないと一生後悔すると考えて行くことにいたしました。
その代わり、徹底してウィルスにかからないように気を付けます。
マスク、手洗いはもちろん、行きも帰りも新幹線の指定席。
さらにありがたいことに、入館は人数制限があり、事前予約した人のみの閲覧でした。
意外なことに山手線の車内はガラガラで、乗客みなさんマスクをしています。
これだけ感染者数が増加している最中ですので、しっかりと危機意識をもって行動しているのでしょう。
逆に地元の方が危機意識を持っていないみたい・・・・
さて期待に胸が膨らむ「きもの」展です。
人数制限しているだけあって、館内は人が少なくてゆっくり観ることができてちょうどよい感じ。
着物という名称が一般的になったのは、ごく最近とのこと。
当然ですが、それまではみんな着物しかきていなかったわけで、服=着物なわけで。
今一般的に着物と呼ばれているのは、「小袖」と呼ばれていた物にあたります。
要は、服というジャンルの中のTシャツとかジャケットみたいな感じで「小袖」と呼ばれていたということです。
今では完成品を買ってくるものですが、一昔前までは生地を買って作るものでした。
ですので、オーダーメイドで仕立てられた物が普通にありました。
今回展示された着物もすべてオーダーメイドで作られたもの(あたりまえですが)。
だからこそというべきか、とても質の高い物ばかり。
事前に雑誌の特集などでも展示物を観ていたのですが、やはり実物の持つ存在感。
一つ一つの展示物から目が離せなくて、なめるようにじっくりと観てきました。
ホント、凄いの一言。
今、現代の作家さん、デザイナーが色々と新しいデザインの着物を考えたり作ったりしていますが、それ以上のモノばかりです。
そりゃあ毎日着ているものだし、オーダーメイドで作るのだから他の人が着ないものが欲しい、といってお金に糸目を付けずに作ったものばかりなのでその豪華さ、奇抜さは極めています。
ここ数年のあいだで一番集中して観ていた時間でした。
今回、訪れたら必ず購入すると決めいていた図録です。
思った以上に豪華な図録です。
仕事で浴衣のデザインを良く考えますが、その材料になります。
先人たちの知識の集大成ですので、大事に使わせていただきたいと思います。
とにかく「良かった」としか言えない展示会。
頑張って行ってきたかいがありました。