名古屋市博物館にて10/10-12/6まで開催中の「特別展 模様を着る」に行ってきました。
名古屋市博物館 特別展 模様を着る
http://www.museum.city.nagoya.jp/exhibition/special/past/tenji201010.html
今回の展示は、松坂屋コレクションの中からの展示です。
松坂屋コレクションとは、昭和6年から集め始めた江戸示談の小袖や能装束、日本や世界のハギレの類です。このコレクションは。平成22年に名古屋市博物館に寄贈されたそうで、今回の展示はこのコレクションからの展示だそうです。
この展示を知ったときの感想は、今年に国立博物館で行われた「きもの」展の縮小版みたいな感じ。
ただ縮小版とは言え、松坂屋が集めた着物類です。きっとレベルの高い着物ばかりだろうから、心して見に行かないといけないのではないか、と考えました。
会場に到着し(着物で行ったので、入場料100円引きだったのはラッキー)、いざ会場に入ると想像通りに着物がずらりと並びます。
ざっくり見た感じでも、かなりすごい着物ばかり。
古い着物を見るのは、とても良い勉強となります。
模様と色の関係、千鳥と波のようによく使われる模様には何があるのか、などなど。
また総絞りの着物のように、純粋に技術に関して驚かされる物もあります。
ついつい、一枚ずつ熱を込めて見ていくので他のお客さんにどんどん抜かされていきます。
あれ、もしかして邪魔になっていたかも・・・
国立博物館の「きもの」展と大きく違うのは、こちらの展示の主体は「模様」であること。
着物の端切れが展示されているのは当然として、更紗や南アメリカの生地の切れ端など、世界各地のハギレも展示されていました。
流石に世界各地のハギレとなると使われている模様も様々です。
その土地々々で出来てきた模様なので当然違っていて当たり前なのですが、見ていると懐かしいような同じような匂いがしてきます。
やはり人の感性ってそれほど違わないのでは、と考えました。共通できる感性があるから、日本の着物が世界でウケたり、NYのスタイルにグッと来たりするのかもしれません。
展示の最後には、現代の作品の展示。
しかも名古屋の作家さんの作品。
なかなか良い感じの着物ですが、それまで江戸時代の傑作を見てきた流れだったので、う、うーん・・・
と思ったのは僕だけで、一緒に行った方々は良い感触を受けたみたい。
そう、今は着物よりも洋服が主流の時代ですので、まずは目を引いて「着てみたい!!」と思わせることが大事。
ある程度着慣れて、少しずつ自分の好きな形が見えてきます。
まずは、ぐっと注目を集めることが大切です。
今回、名古屋という近場でコレほど充実した展示を見られたのは、とてもラッキーでした。
今後も名古屋の展示会には注目していないといけません。