例年のごとく、お年賀の「干支暖簾」の発送が完了致しました。
弊社では干支の絵が描かれた小さい暖簾をお客様にお送りしております。
以前オリジナルの浴衣をご注文くださったり、色々とお世話になったお客様へ本来なら自分が出向いてご挨拶をしなければいけないのですが、その代わりにおしるしとして暖簾をお送りしております。
このお送りする暖簾ですが、昔から馴染みの縫製屋さんが作っている暖簾で、デザインは縫製屋の大将のお兄さん。
人気のあるデザインで、以前パ○ソニックの景品として使われそこなったという逸話もあります。
今年の干支は、もちろん「丑」。
”禅”の教えの「十牛図」を、馴染みやすいデザインで描き直しています。
wikipedia 十牛図:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%81%E7%89%9B%E5%9B%B3
この暖簾、実は本格的に作られている暖簾です。
今ですと、こうゆう小さな暖簾はプリントで刷られて海外で作られたりします。
でもこちらの暖簾は、日本国内製造。
というか、昔なじみの注染工場で染められ、縫製屋の大将が一枚ずつ縫製して仕上げています。
注染で染める理由は、「裏までデザインが抜けていること」
暖簾は、当然人の通る場所に吊るすもの。
なので裏から見ても柄がきちんと見えないといけません。
プリントですと、表面に顔料が乗っているだけなので裏地は白くなります。
でも注染なら裏までしっかりと染料が抜けるので、裏からでもデザインがきちんと見えるのです。
実際のお店などにかかっている暖簾も裏から見てもきちんとデザインが見えるように、引染めで染められています。
で、暖簾ということで、色が剥げるとみっともないということで、注染染料も高級な丈夫なモノで染めています。
こうゆう小さな暖簾なので屋内にかけるものですし挨拶用に配るものなので、そこまで本格的でなくても良いと思うのですが、本当の本当に「本格的」に作られています。
以前本格的な理由を縫製屋の大将に聞いたことがあるのですが、「暖簾ってこうゆうものだろ。使っている人が気持ちよく使えなきゃ意味ないだろ」。
この縫製屋の大将は、旅館やホテル用の寝間着仕立浴衣を縫製しているのですが、こうゆう大将なので安心して仕事をお願いしています。
浜松市には全国的に有名な「宝くじのマスミ」という店があります。
1等を何度も出している店です。
実はこの「宝くじのマスミ」にも同じ暖簾がかかっています。
縫製屋の大将が配ったそうですが、よく当たる宝くじ屋と同じ暖簾、というのも、縁起物として嬉しい感じです。