浜松市東区にあるお茶屋さん「茶ッ葉屋」さんへ、注文いただいた暖簾を納品してきました。
茶ッ葉屋
茶ッ葉屋さんは、自分のところでお茶を仕上げており様々な味のお茶を販売しています。
「様々な味」と言っても、今流行りのフレーバーティーではなく、「さっぱりとした」とか「濃い味」とか「バランスのとれた」とか、いろいろな味の緑茶を販売しています。
これだけの種類の緑茶があるのは、”茶ッ葉屋”さんくらいしか知りません。
本当に質の良いお茶を扱っている=店内の室礼もきちんとしたものを揃えないとお客様に失礼、ということでご注文いただいた暖簾もきちんとした暖簾です。
夏向けの暖簾として、白地に紺色のモノです。
冬用として、紺地に白抜きのモノも一緒に作りました。
職人さんが一枚一枚手作業で作った、顔料引染めです。
きちんと裏まで抜けています。
最近はプリントの暖簾も多くなってきましたが、やはり暖簾は風に煽られて裏が見えるもの。
裏が見えたときに真っ白ですと、安っぽく見えてしまいます。
以前作った暖簾は、「天竺木綿」を使いました。
ですが茶ッ葉屋さんのトコロは風が抜き抜けるトコロ。しかも日光もしっかりとあたります。
今回、耐久性の高い「シャークスキン」で作りました。
価格も若干上がりますが、それ以上に耐久性も上がります。
茶ッ葉屋さんは、とてもめずらしい食事ができるお茶屋さんです。
店舗の二階が飲食スペースになっています。
その2階に上がる階段と工場を仕切るトコロにかかっている暖簾も弊社で作らせていただきました。
この仕切りに使っている暖簾は、本麻の暖簾です。
麻は品質の格差がえげつない生地ですが、暖簾に使う生地の中ではかなり上質なモノを遣っています。
仕切りのため、というよりは実はあるイベント用に作った物だったのですが、とても品質が良いものですので食事に来たお客様が最初に目にするところの仕切りとして使われています。
もう誰が見たって良い物ですので、これから食事をする方も食事への期待度が上がります。
暖簾というとお店の顔になるものですが、それにあまりコストをかけない店が本当に多くあります。
ですが、ちょっと酷い暖簾がかかっているお店は、お客さんも寄り付かないと思います。
今回の暖簾、茶ッ葉屋さん曰く「こんなに安くオリジナルが作れるんだ!」と言ってくださいました。
とても嬉しい言葉をいただきました。
本当に作り手冥利に尽きます。