少し間が空いてしまいましたが、以前のブログの続きでタオルの名称についてです。
以前のブログ
タオルの一番の特徴は、やはり表面のループ状になった糸です。
このループ状になった糸の事を「パイル」と呼びます。
この「パイル」部分は経糸が出ているのですが、その経糸に使われる糸でタオルの風合いが決まります。
一般用家庭用のタオルは「20番手糸」だったり「無撚糸」だったりしますが、ホテルや旅館などで使われる業務用のタオルは高い耐久性が求めれれるため「30番手双糸」がよく使われます。
「20番手」とか「30番手」とかは、綿糸の太さです。
数字が大きい方が細くなります。
双糸とは、2本の糸を撚ったということ。双糸にたいして単糸がありますが、これは糸1本だけのものです。
旅館やホテルなどで使われるタオルは、高い耐久性が求められます。
不特定多数の人が毎日使うため、毎日激しい業務用の洗濯をされます。また漂白剤などの薬品も使って徹底的に清潔に洗濯します。
そのため、業務用のタオルは「スレン染め」と呼ばれる高耐久性の染めを使われます。
この「スレン染め」は漂白剤などの化学薬品にも強く、変色や退色もあまりありません。
ただ「スレン染め」は、鮮やかな色が出ないという欠点があり、一般家庭用の反応染めタオルと比べるとくすんだ色合いになってしまう点があります。
反応染めは鮮やかな色が出る安価な染めです。
ただ、漂白剤などの薬品に非常に弱く、業務用の洗濯をすると見るも無惨な状態となります。
普段の生活で「タオル」はごくごく普通に家にあるもので、特に注目されることのないものです。
タオルにこだわる方も最近は多くなってきましたが、その多くは新品のときの風合いだけを見ていることが多く、使い続けてどうなるかまで考える人は少ないと思います。
一般家庭で使うならそれでも良いのですが、プロとして業務として使うならそれでは困ります。
タオルは消耗品とは言え使い捨てするようなものではありません。できれば長く使っていきたいものです。
長く使っていくためには、やはり適切な知識が必要です。
今回ざっくりとタオルの名称について書いてみましたが、本来は糸質と糸の太さ、打ち込み本数がタオルの品質に大きく関わります。
また機会があればこのブログで書きたいと思います。