オリジナルデザインの旅館浴衣を作る時、お客様の一番関心があるのが単価だったりします。
実際に弊社へいただくお問い合わせの内容も、ほとんどが「1枚いくら?」だったりします。
けど、デザインも枚数も仕立てもわからないのに値段なんて出せません。
特に旅館浴衣の場合、デザインや色数が重要になってきます。
(下記参照)
https://www.ryokan-yukata.jp/shitatekata/ryokan/
旅館浴衣の場合、年齢も性別も様々な不特定多数の人が着るものですので、それに合わせたデザインであることが大切です。
カタログに載っているような若くてスラリとしたモデルのような人が着ることは、あまりありません。
(カタログに載っている浴衣を見て良いデザインか判断するのはよくない判断です)
先に言った「年齢も性別も様々な不特定多数の人が着る」となると、色数は抑えたほうが良いデザインになります。
また、絵旅館浴衣専門のプリント工場としても3色までが精一杯になります。
ただ”白”は生地本来の色に鳴るので、白も1色に入れるとなると、最大4色までとなります。
ですがやはり4色いっぱいに使うよりも、色数はできるだけ抑えたほうが良くなります。
さらに色数が増えると浴衣の単価も上がります。
コストを抑えて良いデザインにする、ということを目指すと、できるだけ色数を抑えたデザインにするのが必須となります。
こちらの浴衣は「清流もみじ」柄という名称の浴衣です。
かなり派手なデザインに見えますが、使用しているのは1色のみ。
プリントは1色に付き型も1本必要になるのですが、当然この「清流もみじ」柄は型も1本だけしか使っていません。
実は型はけっこう高いものですので、色数を増やすと型代もかなりかかってきます。
色数が少なければ、型代に関しても負担が少なくなるということになります。
型があれば、いつも同じ色でプリントしなくても自由に色を変えられるわけで、それによってバリエーションの変化がつけられたりします。
ホント、このデザイン秀逸だと思うのですが、実はフリーで使える柄だったりします。
例えば男女それぞれで色分けしたり、サイズごとに色を変えたり、そういった使い方もできます。
また他のフリーの柄の浴衣と合わせて、選べる浴衣に使っても良いと思います。
まさかこの浴衣をみて、地味なデザインと思う人は少ないでしょう。
最近の傾向として、浴衣はコスプレ的なデザインの傾向があり、派手なら派手であるほうが良いものみたいなデザインが増えています。
ですが色数の多い派手なデザインは、着る人も選びます。
繰り返しになりますが、旅館浴衣には誰が着ても似合うような、色数が少なくても派手に見えるデザインが必要です。
デザイナーさんもそのあたりを考えて、旅館浴衣のデザインをしていただけると良いと思います。