先日、友人達と郡上おどりに行ってきました。
郡上おどりを目一杯楽しむため踊りの講習会に参加したのですが、講習を受けた記念で郡上おどりの手ぬぐいをもらいました。
その手ぬぐい、もう見るからに「注染!!」って感じの手ぬぐいです。
ここまで注染らしい手ぬぐいは、そうはありません。
手ぬぐいの色つけには、染料を使った「注染」と、顔料を使った「捺染」があります。
「捺染」とは、わかりやすい言葉でいうと「プリント」です。
「注染」は蛇腹状に生地を折りたたみ、色をつけたくないところに糊をおき、上から染料を注ぎます。
染料を注ぐ:注染 なのですが、特徴として裏まで色が抜けている事と、色を変えたいところに糊で土手を作って染料を注いで染めるため、型が一つで住むという点があります。
ただ、色を変えるところに糊で土手を作る:土手の分だけ離さないといけないので、ところどころ離れたようなデザインになってしまいます。
いっぽう「捺染」は、色ごとに型が必要ということがありますが、顔料を使っているため滲みが少なく、違う色どうしが隣り合っても大丈夫という点があります。
その代わり、顔料ですので風合いが硬く、裏まで色が抜けていない、という点があります。
ただ注染で捺染のような事はできないのか、というと一応やり方があります。
一旦染めた生地を、乾燥後にまた染めるというやり方です。
そうすれば、違う色どうしが隣り合うデザインでも大丈夫です。
ただ、二回染めるということは、生地の収縮もあるため、きっちりと意図したとおりに合わさることはありません。
どうしても少しズレてしまいます。これは仕方ないところです。
ただ、色がズレてしまうと行っても、そこは注染職人の腕の見せどころなわけで、注染工場によってズレの大きさが変わります。
某染工場のお年賀でいただいた手ぬぐいをみたら、ホント、すごい手ぬぐいで色々な技術が詰まっていました。
何回染めを繰り返したの?何枚染型を作ったの?
ある意味、分かる人だけ分かる部分なのですが、本当に技術の詰まった手ぬぐいです。
ぱっと見ただけで、染め型は3枚以上。
これを見て、「こんな感じの手ぬぐいにしたい!」と言った場合、型代だけでも10万円前後するでしょう。
その後の染め工程・・・一旦染めた後に乾かして、また糊を置いて染めて・・それを繰り返して・・
注染は伝統的と呼ばれる染めの技術です。
基本的に手作業で染めていきます。
捺染は機械でもできます。ローラー式のプリントだったら、工賃が低いため安く作ることができます。
今、手ぬぐいに限らず捺染が溢れています。
捺染がかなり一般的ですので手ぬぐいのデザインを、というと捺染でしかできないデザインが出てきます。
これはもう仕方ないことです
手ぬぐいのデザイン、もしよかったら、作る前に一度相談をいただけると助かります。
相談は無料ですので、気軽にお声がけください。