プリントは色数で価格が上がります。
1色が一番安く、2色、3色と増えるほど価格が上がります。
ちなみに旅館浴衣に使われる”ロータリースクリーンプリント”は3色まで、”金属ロールプリント”は2色までしか使えません。
一般的な衣料品に使われる”フラットスクリーンプリント”は8色まで使えます。
プリントの場合、1色につき1型必要です。
ですので、2色なら2型、3色なら3型必要です。
なので色数が増えるとプリント単価が上がるだけでなく、型代にかかるコストも大きくなってきます。
なので、できるだけ安く作りたい、という場合は色数を抑える必要があります。
よくあるデザインで言うと、「地色に白抜き」です。
この「地色に白抜き」は、よく相撲浴衣反物のデザインに使われるパターンです。
ただよく言っているのですが、プリントで濃い色の地の場合、どうしても白っぽく見えます。
生地の上に顔料が乗っている状態なので、光を反射する度合いが高く、染料のように深みのある色にはなりません。
また旅館浴衣の場合、洗濯の回数がとても多いので、顔料が削れて生地の毛羽立ち、顔料の色変わりが顕著になります。
これはどうしようも無い顔料の欠点です。
なので、濃い色の地を使いたい場合は、「地紋」を入れることが一般的です。
地紋が入っていると、洗濯などでこすれた時の毛羽立ち、色変わりがわかりにくくなります。
さらにデザインによっては、地紋の色と柄の色を同じ色にしても、別の色に見えるということができます。
上記のデザインは、地色:黒、柄:黒 同じ色です。
ただちょっと柄が見えにくい、わかりにくいと感じるかもしれません。
そうゆう場合は、柄の周囲に色で枠をつけます。
最初に書いたように、色数でプリントの価格は決まります。
上記のデザインですと2色に見えますが、実際は1色しか浸かっていません。
なのでプリント代は1色、もちろん型も1つしか使っていませんので1型代だけです。
実際にこの方法でデザインされた浴衣もあります。
こちらは浴衣のデザインですが、地色と葉っぱの色を同じ緑にしました。
もともと2色の浴衣にしたいというご希望でしたが、2色のデザインと共にこちらのデザインと見積もりをおくったところ、この1色のデザインになりました。
コスト的に大幅に抑えられたと思います。
ある程度ご相談いただければ、このようなコストダウンの方法もご提案できます。
「このデザインで!」みたいな形でご注文いただくのもアリですが、できるだけコストを抑えたい場合はご雑談ください。
できるだけご提案させていただきます。