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新年挨拶の手ぬぐい

新しい年になり最初の仕事はあいさつ回り。

弊社のある静岡県浜松市は繊維の街で、特に浴衣関連の工場が集まっています。

 

そんな中、染工場からの挨拶の手ぬぐいがすごかったので商会いたします。

染工場では毎年「ウチの工場ではこんなすごいものが作れるんだ」と、技術見本のような手ぬぐいを配ります。

 

まずは浜松で一番技術がある注染工場とよばれている工場の手ぬぐい。

 

 

一見すると「カラフルだなぁ」ぐらいで見過ごさられるかもしれません。

 

こちらの手ぬぐいは「注染」で染められています。

「注染」の特徴として一つの型で多色染めができる事が挙げられます。

ですが色々な色で染める場合、染料が混ざらないように土手を作りその土手の内側に染料を注いでいきます。

なので土手の部分がどうしても色が離れてしまいます。

 

そこで「細川」と呼ばれる技術があり、一度染めた後にまた同じ工程を行い違う色を付ける方法があります。

これは同じ工程を二階繰り返すため、染型も2つ必要ですし、工程が倍になることは染め工賃も二倍になります。

 

 


この手ぬぐい、多分三回染めています。

注染はノリを付けながら蛇腹状に生地を折りたたんで染めていきます。

一度染めた後、またたたみ直して染める、で色があまりブレずに入っている・・・いやいや、ちょっとすごすぎでしょ。

毎年こちらの工場の手ぬぐいを見るたびに目を見張っています。

 

ただこの手ぬぐいをみて、「こんな感じの手ぬぐい(浴衣)が欲しいんだけど」と言った場合、かなり精密な工程が必要になりますのでそれなるのコストがかかることを承知してください。

 

次の手ぬぐいは浜松ではなく大阪の手ぬぐい工場のものです。

こちらはシルクスクリーンプリントになりますが、4枚の型を使いフルカラーの手ぬぐいをプリントすることができます。

要は”CMYK”と同じ。

 

インクジェットと比べると鮮やかさに劣りますが、コストはかなり低く作ることができます。

 

 


4色分解プリントは、昨年数回やらせていただきましたがかなりオトクなプリントです。

ただ色分解の手数料と試しプリントが必須となります。

まぁそれを考えてもインクジェットプリントよりは安くできるのですが。

 

 

新年お挨拶の手ぬぐいは本当にすごいものがあります。

この手ぬぐいを見て、新しい商品の幅を広げています。

 

また今年もお客様の希望に沿えるモノ作りをしていきたいと思います。